18 ひとが生きていく時、大切な言葉が有ります。
この世で出会うひとに対する、自分の理解の根底に流れているもの、そして
また、出会うひとから自己が受ける理解の根底に流れているものが有ります。
それは、ひとが(何らかの)ひととして有る、そうした時に用いられる
言葉の「人格的なもの」です。
これから、この人格的なものという概念を用いて、制度的なもの
としての記憶理解を深めたい、と考えます。
19 ひとがひととしてある場合、人格という概念が有りますが、
人格的なものとは人格より広く、身体的なものを含む柔らかい概念です。
そしていま、制度的なものの記憶理解の話を始める際、大切なことが有ります。
それは、その制度的なものを守った、反対に守らなかったことを抜きに
してここでの記憶理解を深めようとしないことでしょう。
単純に、制度的なものの記憶そのものの話を主題化すべきではなく、
それを守る、守らない視点の元での記憶理解が大切で、しかも
そのことが不可欠だと考えます。
20 上の二つのこと、人格的なものの視点と、制度的なものを守る、
守らない視点の構図の中で、私たちに身近な存在である家族という制度に
眼を向けてみます。
ーー幼少の時、父、或いは母は働くことを通して自分を含めた他の
家族成員の人格的なものを大切にし、家族という社会的な制度を守った。
やがて、大きくなった自分も働き出し、家族の他の成員の人格的なものを
大切にして生き、このことによって家族の制度を守って来た。
更にあるひとは結婚を通して、新しいパートナーそして生まれた
子供の人格的なものを大切にすることによって、新しい
家族の制度を守って来ているーーー。
🗻
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