1 私が変わっているせいか、よく使われる日常的な言葉に理性という
言語が欠けていることが
不満であった
決して、日本人の理性が十分でない
と思わない。だけど生活のなかで
理性的 非理性的という言葉が
使われることがとても少ない
と思う
最近は、自己のある を定める働き
としての理性よりも、より根源的
な理性の働きがあるのではと、
考えるようになった
2 それが、過去を想い出す記憶
の力である。つまり、過去に
したことを想起する、そして
その想起にあれこれが加えられ、
生活の方向を定める理性の
活動が起こる
過去を想い出す想起の力と
自己の在り方を定める力は
ひとつで、決して
切り離せないが、前者の
理性を以前、どこか忘却して
いたのでは、と考える
3 若い時には、その想起される
過去がより少ないままに、理性
の働きが必要になり、
魂が大いに動く
古代ギリシャ語でその元の言葉
は風を表すプシュケーであるが、
若い時には大いにそのプシュケー
が吹く(吹きまくってしまう?)
青春、青春時代がそうであろう
4 けれども、歳を重ねると
魂の自己を定める力は弱くなり、
想起する力はかえって強くなる
理性の働きから言えば、青春の
時代の理性が後退し、青春時代
後、想起するという理性が
前面に出ることになる
続けます
2022-11-28
2022-11-26
2022-11-20
続 ハビトゥス探究の始まり 8
1「健康」とは何でしょうか?
健康の考察も、病気と同じように
考えて良いように見えます。
つまり、
あ>ある病気の状態が癒された状態
或いは、ある病気が治ったが
別の病気がまだ治っていな い。
それゆえ、健康とまでは行かない、
まだ健康だとは言えない状態です
い>dispositio としての健康
普通、ここで健康が理解されます
う>habitus としての健康
病気をしたことのない人間の
ことを考える?
何か神的な健康を考える必要が
出て来ます
2 ところが、トマスの考え方は
決して、上に出している健康 観
ではありません
と言うのは、まず
う>のhabitusは、健康に対する
過信から出て来るもので、自己の経験
主義的な主張の反映でしない、と
推察されます
3 それでは、他の い>は何処が
間違いなのでしょうか。
そのことを語るには、
substantia ipsa habituum の
ハビトゥス(複数形)の本質そのもの
・存在そのものに関わる問題が
付帯し、今ここでは語れません、
遠回りする必要があります
4 ただ、ハビトゥスを稲垣先生流に
習慣と訳さないで、持続と訳した私の足場が大部、しっかりして来たのではないでしょうか。
ハビトゥスが、広い意味では
安定していない持続、そして
厳密な意味では安定した持続である
ことを、矛盾した表現であると
考える必要がない訳です
5 存在そして状態と言い方をしますと、存在と「マイナーな存在」と
しての状態と言うように、そこに
ある系列を考えることが出来ます
人間は身体と魂から成ります。
で、病気も健康も身体的な出来事に
属し、謂わば流れるような状態
として把握されます
ところが、魂の状態は善の場合、
存在であると理解されます
続けます
健康の考察も、病気と同じように
考えて良いように見えます。
つまり、
あ>ある病気の状態が癒された状態
或いは、ある病気が治ったが
別の病気がまだ治っていな い。
それゆえ、健康とまでは行かない、
まだ健康だとは言えない状態です
い>dispositio としての健康
普通、ここで健康が理解されます
う>habitus としての健康
病気をしたことのない人間の
ことを考える?
何か神的な健康を考える必要が
出て来ます
2 ところが、トマスの考え方は
決して、上に出している健康 観
ではありません
と言うのは、まず
う>のhabitusは、健康に対する
過信から出て来るもので、自己の経験
主義的な主張の反映でしない、と
推察されます
3 それでは、他の い>は何処が
間違いなのでしょうか。
そのことを語るには、
substantia ipsa habituum の
ハビトゥス(複数形)の本質そのもの
・存在そのものに関わる問題が
付帯し、今ここでは語れません、
遠回りする必要があります
4 ただ、ハビトゥスを稲垣先生流に
習慣と訳さないで、持続と訳した私の足場が大部、しっかりして来たのではないでしょうか。
ハビトゥスが、広い意味では
安定していない持続、そして
厳密な意味では安定した持続である
ことを、矛盾した表現であると
考える必要がない訳です
5 存在そして状態と言い方をしますと、存在と「マイナーな存在」と
しての状態と言うように、そこに
ある系列を考えることが出来ます
人間は身体と魂から成ります。
で、病気も健康も身体的な出来事に
属し、謂わば流れるような状態
として把握されます
ところが、魂の状態は善の場合、
存在であると理解されます
続けます
2022-11-19
続 ハビトゥスの探究の始まり 7
1 Disposition を、持続の視座で再把握しますと、
安定に至っていない持続と反対に、
安定に到達している持続に分かれます
安定の安定性をより明確にする為に、
比喩をもちいますと、
dispositioや habitusの 在り方をする
「病気」が考えられます
2 次のような病気の理解をしました
あーdispositioでもない病気、 また
Habitus でもない病気
いー安定してはいない病気
うー安定している、治らない病気
えー危篤状態
3 い の安定してはいない病気の状態とは、
時たま病弱になる時に、原因が不明だが
病気だと思われる状態です
う の安定している、治らない病気とは、
原因が分かっていて、その治療法がない
または治療困難である状態です
え の危篤状態 とは、死と一線を隔す状態
4 病気の理解を上の様にして、
dispositio と habitus の 区別は
はっきりしましたでしょうか
それでは、「健康」とは どの様に
考えたら良いでしょうか。
続きます
2022-11-14
2022-11-10
2022-11-09
2022-11-04
❔ハビトゥスの判り難さ 続ハビトゥス探究の始め6👐
1 ドミニコ会のガリグ ラグランジュ 註1)が 「理解し難い」と言った
トマス の habitusの概念を、一度だけ
去る7月にわたしのBlog掲載時、habitus から dispositioを眺める
仕方で、言及したことが
ありました
それじぁ 今度はdispositio から
habitus へ視線を向けてみたら
どうなるのでしょうか?
2 そのラグランジュの英訳本は
habitus を英語のhabit と
訳していました。
最新の翻訳(インターネット訳)の
University of Notre Dame 版 註2)
でも 、habitus を habit と
訳しています。2022年に神学大全
の完訳したばっかしのものです
わたしがそれらの訳が良くないと
思うのは、前に述べたように、
行為主義的な意味でしか使われ
ない 英語のhabit には「存在」・
「魂の存在」の視点が欠けている
からです(これから先意識的に言及
します)
3 これに対して、イギリス
ドミニコ会から 出ている
神学大全 の訳で、
アントニィ ケニィ Anthony Kenny
は、彼の翻訳担当の(49問ー54問)
の一冊(全60巻のうちの第22巻)を
Disposition for Human Acts と
いう題名にしています
4 確かに 英語の habit に見出される
習性、癖という行為主義的な
意味を避けるだけでなく、
トマスのハビトゥスの reality を、
大切にしていて、その点では
良い題名だと思います
実に、トマスのハビトゥスの
reality とは、この前の前回に述べた
「むしろ、トマスのhabitusについての考察の端緒は、4つの質のなかでの 第一の質である diathesis と hexis の両方を含むものとして、しかも diathesis
に力点に置くものとして現れて来ます」
の他に、ないからです
5 次回、判り安い比喩を使って、
dispositio, habitusをより易しい
理解にしようか、と考えます
❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇
註1) Beatitudo A Commentary
on St.Thomas Theological Summa,
Ⅰa Ⅱae. qq.1-54 by R.GARRIGOU
-LAGRANGE, O.P.
translated by PATRICK CUMMINS
p.339
註2) New English translation of
Thomas Aquinas ′s Summa Theologiae by Alfred J . Fredoso
University of Notre Dame
Pars Prima-Secunda
💣前回の誤りです。3つありました
💚トマスの habere の哲学2💚
5 (12行目) ははある→ ある
6 「反分有的な」な→「反分有的な」
7 「メタィジカ」→「メタフィジカ」
💣💣
トマス の habitusの概念を、一度だけ
去る7月にわたしのBlog掲載時、habitus から dispositioを眺める
仕方で、言及したことが
ありました
それじぁ 今度はdispositio から
habitus へ視線を向けてみたら
どうなるのでしょうか?
2 そのラグランジュの英訳本は
habitus を英語のhabit と
訳していました。
最新の翻訳(インターネット訳)の
University of Notre Dame 版 註2)
でも 、habitus を habit と
訳しています。2022年に神学大全
の完訳したばっかしのものです
わたしがそれらの訳が良くないと
思うのは、前に述べたように、
行為主義的な意味でしか使われ
ない 英語のhabit には「存在」・
「魂の存在」の視点が欠けている
からです(これから先意識的に言及
します)
3 これに対して、イギリス
ドミニコ会から 出ている
神学大全 の訳で、
アントニィ ケニィ Anthony Kenny
は、彼の翻訳担当の(49問ー54問)
の一冊(全60巻のうちの第22巻)を
Disposition for Human Acts と
いう題名にしています
4 確かに 英語の habit に見出される
習性、癖という行為主義的な
意味を避けるだけでなく、
トマスのハビトゥスの reality を、
大切にしていて、その点では
良い題名だと思います
実に、トマスのハビトゥスの
reality とは、この前の前回に述べた
「むしろ、トマスのhabitusについての考察の端緒は、4つの質のなかでの 第一の質である diathesis と hexis の両方を含むものとして、しかも diathesis
に力点に置くものとして現れて来ます」
の他に、ないからです
5 次回、判り安い比喩を使って、
dispositio, habitusをより易しい
理解にしようか、と考えます
❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇❇
註1) Beatitudo A Commentary
on St.Thomas Theological Summa,
Ⅰa Ⅱae. qq.1-54 by R.GARRIGOU
-LAGRANGE, O.P.
translated by PATRICK CUMMINS
p.339
註2) New English translation of
Thomas Aquinas ′s Summa Theologiae by Alfred J . Fredoso
University of Notre Dame
Pars Prima-Secunda
💣前回の誤りです。3つありました
💚トマスの habere の哲学2💚
5 (12行目) ははある→ ある
6 「反分有的な」な→「反分有的な」
7 「メタィジカ」→「メタフィジカ」
💣💣
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