2019-04-30

平成の終わりに(3)

🐦美智子皇后と言葉のちから🐦

あと、僅かな時間の後に、新しい元号の時がやって来ます。
来週発売予定の週刊誌の記事を読み、思い付くことを書いてみました。

1 天皇制、君主制は、日本の場合、厳密な意味で理解されるべきではない。
つまり、君主は神的な存在ではありません。
昔、ロシア革命の時に滅んでしまった、ロシアのロマノフ王朝の君主は、
絶対的な君主であり、神的な存在でした。

ところが、日本の君主制とは、ひとと共にありしかも人の上に立つ存在が、
天皇なのです。これが、これまで暗黙のうちに日本の多数の国民の支持を
得ている天皇像です。

神的な存在としての君主は、必然的に、軍隊の力を借りる仕方でしか、
みずからを守る事が出来ないので、もしも、その軍隊が君主の地位を脅かす
クーデタを起こせば、君主制は滅んでしまう事になりかねません。

2 幸い、御退位を迎えられます天皇陛下と皇后陛下は戦後の新しい憲法の元、
『象徴』の意味の完成を「ひとと共にある」、国民と共に苦しむという価値に 
求められました。

そして、その生き方は成功だったと考えます。とりわけ、天皇陛下に
とって、美智子皇后の存在は大きかったと思います。

3 美智子皇后は、皇太子妃に成られてから様々な苦しみを
経験して来られました。

例えば、失語症になられたのです。それでも、美智子妃殿下は負けませんでした。
訪問した施設で、何と手話で務めを果たされたのです。

外国訪問を為されたオランダの国では、歓迎式の間居眠りしていて、
歓迎式が終わってしまってから眼を覚まして泣きじゃくる女の子に、
自ら坐って微笑む写真の記事が、オランダ国民の日本に対する悪しき
イメージを変えてしまった、と言われています。

恋愛結婚の為、旧華族の人々に叩かれ、苦しみに苦しまれました。
写真で皇太子妃の写真集をみると顔付きが全く変わってしまうことに
気付きます。
あの結婚式前のふくよかな御顔が、なくなって仕舞うのです。

わたしは皇太子妃になる時、条件を出し、駄目なら結婚を
辞退すべきだった、と今でも信じています。
その条件とは、防御壁となる秘書を二人、認めて下さい です。

4 やっと、虐めが終わりになるのは、昭和の時代が終わり、
平成の時代が始まってからです。

彼女の言葉を大切にする力が、天皇を支え、自らを守るそうして、
ひとと共に歩む君主制を守って来たと信じています。

3 件のコメント:

  1. 日本国国民の統合の象徴を、鳩は平和の象徴と同じ意味で理解しないことが
    極めて大切です。
    国民統合の象徴とは、何もしないで唯、天皇でいたら良い、
    ではなかったのです。
    考えに考えた象徴の意味が、御二人の今日迄の生き方だったのです。

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  2. 2017年2月から、同7月まで「天皇についての思索」(再開 新しい微笑いの詩 参照)を書いたことがありました。八回にわたって、日本の国民統合の象徴の意味を考えたことをベースにしています。

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  3. オランダでの出来事は、皇后になられてからの話で
    間違いでした。女の子を抱く皇后の笑顔は、とても
    美しいのです。「美智子皇后のオランダでの出来事」で
    検索してください。

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