1 もうすぐ、稲垣良典先生の一周忌だ。
稲垣先生は 2022年1月15日に亡くなられた
2 福岡県宗像市の御自宅で開かれていた
トマス・アクィナスの読書会は、
信じられない程、長く続いた
始めは、神学大全 第二—一部の ハビトゥス論
であったが、最後は、第二—二部の冒頭の
信仰論《信仰 愛 希望 の一つとして》の
最初の問題の途中で中断してしまった
3僕は事情があって、10年程、読書会を欠席した
会に復帰した年に恩寵 gratia論が始まり、
不思議な気持ちだった
神学大全の日本語での完訳が、
稲垣先生主導により創文社から
最後の一冊が出る
長い歴史を持つが、中世の哲学研究という
視点で見ると、ヨロッパ、アメリカの研究に
はるかに見劣りする日本100年足らずの現状
ところが、その時、ドイツでは完訳は出てなかった
如何に素晴らしい出来事か、解るだろう
4 読書会は晩年になっても、出席者が減らなかった。
八名程度の出席がコンスタントにあった。
会の運営を委ねられた西南学院大学神学部
教授だった片山先生に感謝の言葉を
述べたい
稲垣先生が南山大学から九州大学に移られた
時に、一番弟子であった荒井先生は東京から
年一度は駆けつけて下さった
思えば、すべてが奇蹟のようでもある
0 件のコメント:
コメントを投稿