2021-09-22

🐑 記憶の視点 ーーーー時間の視座に立つ(3)

 

 

 

9 知るの重みを守る為に、記憶力 を前面に出したい。

 

すると、私たちの考察場面は二つ有った。

あることを知る と自己を知るの 二つである。

 

そして、見るとしてのあることを知るは

必ずしも、記憶力が不可欠なものではない 。

しかし反面、自己を知るとは記憶力が不可欠である。

 

10 見るは、ある場合は既に見たことがあるものを

また見る。この見るはこの限り、それに呼応する

記憶力が不可欠である。

 

他の場合、見るは新しく初めて、見る。

つまり、見たことがない。そしてこの場合、

それの 記憶力が要らない。

 

11  ここで 記憶のちから を意味する記憶力とは、

記憶の持続のことであり、トマス・アクィナスの

概念を用いれば、記憶の habitus になる。

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