2022-10-24

秋の紅葉 2

台風14号の後、久しぶりの
雨です

小学校の近くまで来て雨が
強くなり、中央公園で雨宿り
しました

3回程、雨が降ったり止んだり

今から、紅葉が進みます

2022-10-20

❇トマスの habere の哲学 2🌠

5 いま、Henleの本について何か
書くために、まず哲学的な世界から
離れて、分有というものを考えたい。
着目するのは日常語としての「与る」である

そして、この「与る」が見出される世界の一つが新約聖書の世界であろう

形式的な側面で、御ミサに 与 る。
また、本質的な側面で、
十字架に 与 る。神の愛に 与 る。
神を 信 じ る 等々

それは、驚きでもって、人間を
越えた価値に 頂 く ・ 与る世界で
ははある

6 決して、分有はわたしたち
から離れてある言葉ではない。
何か離れている、と思うのは、
所有と言う「反分有的な」な
世界にのめり込んでいるからでは
ないか



7 Henle の著作 聖トマスと
プラトニズムは、トマス全著作
からの引用が中心である。
特にアリストテレースのプラトーンの
分有と言われるものを注目して、
トマスは言及するのである

そして、そのアリストテレースに
従う形で間違いだ、とトマスが
是認する箇所を中心に著者は
引用していく

残念なことに、時代的制約により
直接、プラトーンのテキストに
触れることが出来なかった
トマスは、アリストテレースの
「メタィジカ(形而上学)」等を
そのまま是認したことが
背景にある

8 だが、アリストテレースは
プラトーンの分有の考え方を
何処で見つけたのだろうか

分離実体に個物が与る、と言う
言い方はプラトーンの何処にも
見出だせないからである

続ける

2022-10-10

👍続 ハビトゥスの探究の始め5

去る7月11日に投稿した
続ハビトゥスの探究の始め4
の再開です。
その頃気候的に、考える、思考する
には無理だと考えました。

史上最高の暑さだと言われていました


💦💦💦💦💦💦💦💦💦💦💦💦

1 確かに、トマスはアリストテレースの論理的著作
「カテゴアイ」8章で見出される「質」の4つの種類のうち、第一の 種類である diathesis と hexis に
着目していることに間違いないです


だが、トマスはこの後者へクシスを、そのラテン語のhabitusに
単に移し変えているのでは
ないのです

2 トマスは、habitusについての
進行中の自己の規定を「性向」だけに視線を絞り込んだ仕方で、展開しているわけではないからです

むしろ、トマスのhabitusについての
考察の端緒は、
4つの質のなかでの第一の質である
diathesis と hexis の両方を含むもの
として、しかも diathesis に力点を
置くものとして現れて来ます

けだし、diathesis は 英語で state
日本語、松永訳で 様態と訳されます

3 「カテゴリアイ」のアリストテレースは、持続性ではなく安定性の
視点でこの二つの言葉を区別し、
理解しています

つまり、安定性が高い質が性向、
安定性がより高くない質が様態・
状態であろう(ただ、この区別は
明白なものではなかった)

4 トマスは diathesis をラテン語で
dispositio であるとみなしているので、
ハビトゥスの広い意味とは、
このdispositio を射程に入れ、
しかもこの概念にウェイトを
置くものと理解されます

続けます

💣間違い がありました
拙稿の分有理解である
「素朴なイデア論」は11月では
なく12月に投稿しています

2022-10-05

❇トマスの habere の哲学1🌠

10月に入りました。思索出来る
季節に入ったのではないか、と
思います

===============

1この文章のタイトルは正確には、
トマスの分有とhabere の思索
になります

イデアの「分有と離在」という
亡き松永雄二教授を念頭に
おいて書いています(昨年11月に
投稿した『素朴なイデア論』を参照)

「分有とhabere 」の思索というのは
簡単に言えば、単純にhabereの
思索です。
つまり、habere だけで理解し、
頭の言葉『分有』を取っても良いのです

2 しかし、すると、habereを「所有」の意味に理解してしまい、誤解を招くことになります

あくまでも、分有と持つこととは、
与るという意味での持ち続ける
ことです

持つことを誤解しないように柵を
はめた言葉が、分有 です

3 トマスは分有するのラテン語
participare を使わないで、思索出来ると思ったように見えます。
代わりに、私達に迫って来る言葉が、
habere そしてその名詞形の
habitus です

4戦後の1954年、R.J.Henle, は
Saint Thomas and Platonism
を書いて、それまでのトマス研究とは一線を画する書物出しました

続けます