前置き: 恋愛に関してある面白い歌?を引用しています。
一番:雲 clouds について、自分は何か知っていると思っていた。
でも、本当は、良く分からない。
二番:恋愛 love について、自分は何か、知っていると思っていた、
でも、本当は、良く分からない。
全部で三番ある歌のなかの、この二番の最後の詩、
私は恋愛について分からない、という正直さが
特に気に入っています。
出典は、YouTube (2015年9月6日)からですが、
日本語の訳を 一つ変えています。love を恋ではなく、
恋愛 に変えています。
歌は 若い時にJudy Collins が唄っているもの。
❄️❄️❄️❄️
1 Rows and flows of angel hair 天使の髪が 幾重にも流れて
And ice cream castles in the air 宙に浮かぶ アイスクリームのお城。
And feather canyons everywhere そして いたるところに羽の渓谷。
I' ve looked at clouds that way 私は雲をそんな風に見ていた。
But now they only block the sun でも今それは ただ太陽を遮るだけのもの。
They rain and snow on everyone 雨と雪を 全てのものの上に降らせるもの。
So many things I would have done 私は色んなことが出来たかもしれないのに。
But clouds got in my way だけど、雲が私の邪魔したの。
I've looked at clouds from both 私は雲を今では 両側から見ている。
sides now
And up and down そして上からも下からも見ている。
And still somehow, it's cloud それなのに何故か、
illusion I recall 私が思い出すのは 雲の幻影だけ。
I really don't know clouds, at all 私には本当に雲がどんなものか、
良く判からないの
2 Moons and Junes and Ferris wheels 月と6月と観覧車。
The dizzy dancing way you feel 目眩がするほど踊って あなたは夢心地。
When every fairy tale comes real 全てのおとぎ話が、現実のものになって行く。
I've looked at love that way 私は 恋愛をそんな風に見ていた。
But now it's just anonther show でも今それは 別の見方をしている。
You leav'em laughing when you go あなたが去り行く時、あなたは彼らに笑われるだけ。
And if you care, don't let them know そして、あなたが気にしたとしても 彼らに
知られてはいけない。
Don't give yourself away あなたの本心を 伝えてはいけないの
I've looked at love from both sides now 私は恋愛を今、両側から見ている。
from win and lose, and still somehow 勝ったり負けたり それなのに 何故か
It's love's illusions I recall 私が思い出せるのは 恋愛の幻影だけ。
I really don't know love. at all 私には本当に恋愛がどんなものか良く判らないの。
⌛⏳⌛⏳
2019-06-30
2019-06-27
僕のシャツ、返して! ブログ再放送 2013-07-27
前置き: 今度は、そこから糧を得て家族の一人一人を守るところのそれ、に眼を向けて
みましょう。
普通、企業や会社、民間企業でなければ、公務員、また、学校の教師等々が浮びます。
そこで、ある企業や会社という組織のなかで働き続けることの大変さを
みてみましょう。
次の童話は、これから社会人として働かなければならない
男性と女性のちょっとした諍いです。
🏖️二人の携帯電話🏝️ 大人の新しい童話(10)
月曜日の夜、一回目
男: 僕のシャツ、返して!君とはもう付き合わない!
女: それなら、貴方も貸していたCDを返して!
私、来週、四次試験で本社に行くんだから。
忙しくて持って行く暇なんかないのよ。
月曜日の夜、二回目
男: 海に行って、急に土砂降り。
砂浜まで持って行った君の服が濡れて、着ていったシャツを
貸してやったんだぞ。
お陰で、半袖の下着姿で一時間も運転〜、
ホントに恥ずかしかった。
それでも、君の家まで送っていったら、
何と、買い物袋を持った君のお父さんと鉢合わせ。
アジャ、パーー
そして、半袖の丸首を見て、
「こちら、田中君、大学の友人です」って?
バカ! 田中さんでしょう! 言葉の使い方も知らない!
また、試験に落っこちるからね。
CDは今探しているけど。
女: 何よ、田中君の何処が悪い?
貴方の方が私のこと好きなんだから。
4ー6 で貴方がね。
男: 違う、3ー7 で君だ。
女: 全く! 自惚れ屋さんが聴いたら、笑い転げるわ。
お目出度いのね、ーーーーー
ーーー でも、そうした貴方が気に入ってるの。
次週の水曜日の夜
女: あのね、聴いて! やっと、内定貰った、あの鼠の服とサヨナラよ。
万歳! 静岡に会社、あるのよ。貴方の会社は横浜だから近いの!
男: おめでとう! 明日、食事しよう、ぼくが持つから。
女: ーー もう二度と、貴方のこと、君付けしない。
男: それはいいんだ。……… 早く、ぼくの方が就職が決まって
君にプレッシャー かけてたかもネ! ーーー(シーン)
女:(涙声で) これから、仲良くして行こうね!
男: バカ、仲良くして行きましょう、でしよ?
🗻
みましょう。
普通、企業や会社、民間企業でなければ、公務員、また、学校の教師等々が浮びます。
そこで、ある企業や会社という組織のなかで働き続けることの大変さを
みてみましょう。
次の童話は、これから社会人として働かなければならない
男性と女性のちょっとした諍いです。
🏖️二人の携帯電話🏝️ 大人の新しい童話(10)
月曜日の夜、一回目
男: 僕のシャツ、返して!君とはもう付き合わない!
女: それなら、貴方も貸していたCDを返して!
私、来週、四次試験で本社に行くんだから。
忙しくて持って行く暇なんかないのよ。
月曜日の夜、二回目
男: 海に行って、急に土砂降り。
砂浜まで持って行った君の服が濡れて、着ていったシャツを
貸してやったんだぞ。
お陰で、半袖の下着姿で一時間も運転〜、
ホントに恥ずかしかった。
それでも、君の家まで送っていったら、
何と、買い物袋を持った君のお父さんと鉢合わせ。
アジャ、パーー
そして、半袖の丸首を見て、
「こちら、田中君、大学の友人です」って?
バカ! 田中さんでしょう! 言葉の使い方も知らない!
また、試験に落っこちるからね。
CDは今探しているけど。
女: 何よ、田中君の何処が悪い?
貴方の方が私のこと好きなんだから。
4ー6 で貴方がね。
男: 違う、3ー7 で君だ。
女: 全く! 自惚れ屋さんが聴いたら、笑い転げるわ。
お目出度いのね、ーーーーー
ーーー でも、そうした貴方が気に入ってるの。
次週の水曜日の夜
女: あのね、聴いて! やっと、内定貰った、あの鼠の服とサヨナラよ。
万歳! 静岡に会社、あるのよ。貴方の会社は横浜だから近いの!
男: おめでとう! 明日、食事しよう、ぼくが持つから。
女: ーー もう二度と、貴方のこと、君付けしない。
男: それはいいんだ。……… 早く、ぼくの方が就職が決まって
君にプレッシャー かけてたかもネ! ーーー(シーン)
女:(涙声で) これから、仲良くして行こうね!
男: バカ、仲良くして行きましょう、でしよ?
🗻
2019-06-25
反省と前進 時間 十二回目
過去の記憶(現在まで続く記憶)から、過去から現在まで持続
している制度的なものの記憶に考察が移り、現在、家族という
制度のなかで生きるひとの生き方に光を当てています。
広い意味での制度的なものを大きな類としますと、その下位に見出される
種的な意味での存在、例えば、国そのもの、国の法、言葉、家族、
企業や学校等々、そしてまた更にそこで生きる社会的な規範、
不文律…等々を考えることが出来ます。
その中で、最初に取り上げた家族では、家族の成員一人一人の
人格的なものを大切にすることと家族の制度を守ることの大切さと、
またその正反対に属することを示してみました。
ただし、『かがり姫の御家再興』、『ナオミとルツ』と
『徳川家家臣団の惨状』においては、家や家族の存在を
超えて働くちからが働き、思わぬ仕方で当事者が苦境に
陥る光景に光を当てました。
幕府による改易、飢饉や戦乱、そして明治維新と呼ばれる
時代の変革から生まれた大きなちから、ある種の津波です。
そして、まだ曖昧だったことが残っています。
それは、「人格的なものを大切にする」とはどういうことなのか。
本当は、少しも自明ではないし、決して解った振りをしてはいけない。
この解った振りをしない、ことを続けることがこれからの考察の方向に
成ります。
そして、人格的なものを大切にする、を以下、ひとを愛するしかも、
ある苦しみを伴って、という形で考え直してみます。
🗻
している制度的なものの記憶に考察が移り、現在、家族という
制度のなかで生きるひとの生き方に光を当てています。
広い意味での制度的なものを大きな類としますと、その下位に見出される
種的な意味での存在、例えば、国そのもの、国の法、言葉、家族、
企業や学校等々、そしてまた更にそこで生きる社会的な規範、
不文律…等々を考えることが出来ます。
その中で、最初に取り上げた家族では、家族の成員一人一人の
人格的なものを大切にすることと家族の制度を守ることの大切さと、
またその正反対に属することを示してみました。
ただし、『かがり姫の御家再興』、『ナオミとルツ』と
『徳川家家臣団の惨状』においては、家や家族の存在を
超えて働くちからが働き、思わぬ仕方で当事者が苦境に
陥る光景に光を当てました。
幕府による改易、飢饉や戦乱、そして明治維新と呼ばれる
時代の変革から生まれた大きなちから、ある種の津波です。
そして、まだ曖昧だったことが残っています。
それは、「人格的なものを大切にする」とはどういうことなのか。
本当は、少しも自明ではないし、決して解った振りをしてはいけない。
この解った振りをしない、ことを続けることがこれからの考察の方向に
成ります。
そして、人格的なものを大切にする、を以下、ひとを愛するしかも、
ある苦しみを伴って、という形で考え直してみます。
🗻
2019-06-15
徳川家家臣団の窮状 ブログ 再 放送 2015-09-29
1 次の引用は、日本の明治維新に起った徳川家家臣団のある窮状を描いた小説です註)。
🛶🛶🛶🛶
将軍であった徳川慶喜は、東海地方の一大名になり、直参である旗本衆の身分も、
得権も消滅してしまう。
小説の千絵(=芦名千絵)の場合、徳川幕府瓦解の最中に、一千石の芦名家の
当主である父が死亡(母はそれ以前に死去)、彰義隊に加わっていた兄の新太郎は、
上野の山で彰義隊が壊滅してから生死が定かでない。
そして、薩長を中心とした旧幕府倒幕の戊辰戦争がまだ、続行中である。
ともかく、千絵は本所の親戚に身を寄せた。その早々、その親戚が
「自分は朝臣にはならない。無禄でもいいから『駿府』へお供する」
ということで、千絵も品川発の汽船に乗った。
この船は米国資本の客船で、旧幕臣を安い船賃で駿府清水港まで輸送することを
引き受けたのは、船長の義侠心によるものらしかった。
この輸送の悲惨さほど、旧幕府の末路を象徴するものはない。
小さな船に二千五百人ほどが詰めこまれ、かつては殿様とか、お姫様とか
言われたひとびとが、黒人の水夫に奴隷のように怒鳴りつけられ、
船倉の空気の悪さに発病するものも多かった。
🌅🌅🌅🌅
2 この司馬遼太郎の小説は、明治維新を終わったものと看做す西郷隆盛と
「いや違う、明治維新は始まった」と観る大久保の対立が大きな
構図を成していて、特に女性が前面に出ることはない。
上の小説の一部分は、家臣団の身の振り方がそれぞれの自由になり、
多くの家臣のひとびとが、徳川家の基盤である静岡に、
江戸から船で脱出する場面である。
3 まだ十三か十四の女性の千恵は、それまで経験したことの
ない苦しみを味わうのである。
この女性にとって、明治維新は決してあたらしいものではなかった。
口が裂けても新しいと言えない、只の呪うべきものでしかなかった。
自己の滅びと新しさが同じ、そんな新しさがどこが新しいのだ。
註)司馬遼太郎 「翔ぶが如く」(二) 文春文庫 2006年 211頁ー212頁
「新しい微笑いの詩」の投稿を一部分だけ、再放送しています。
4 時代が変わる。すると、それまで家の制度を守る、具体的にはこれまで
守られてきた制度的なものを踏襲することが最高の価値だった世界が
崩壊してしまう。もはや、その下で生きている一人一人を
守ってくれることは無くなってしまう。
そして、ひとはその際、二つの生き方を取るように迫られる。
そのまま、これまでの生き方を踏襲する。上の小説の中では、
六百人以上の家臣が静岡へ追いて行ったと言われます。
これに対して、別のヒトは、自分の才覚、決断と自己の
行為を信じて生き延びる(個人主義的な生き方の始まり?)。
上のブログを書いているわたし自身の場合、本家が太平洋戦争の
終戦と共に、農地改革の為、これまで所有してきた田圃が、
実際に田圃を耕していた一人一人に開放されるようになる。
結果的に、本家を頼りに生きて来た自分の家族は
貧しくなり、みんなが一人一人の頭の智慧を
絞って働くことを迫られたのでした。
🗻
🛶🛶🛶🛶
将軍であった徳川慶喜は、東海地方の一大名になり、直参である旗本衆の身分も、
得権も消滅してしまう。
小説の千絵(=芦名千絵)の場合、徳川幕府瓦解の最中に、一千石の芦名家の
当主である父が死亡(母はそれ以前に死去)、彰義隊に加わっていた兄の新太郎は、
上野の山で彰義隊が壊滅してから生死が定かでない。
そして、薩長を中心とした旧幕府倒幕の戊辰戦争がまだ、続行中である。
ともかく、千絵は本所の親戚に身を寄せた。その早々、その親戚が
「自分は朝臣にはならない。無禄でもいいから『駿府』へお供する」
ということで、千絵も品川発の汽船に乗った。
この船は米国資本の客船で、旧幕臣を安い船賃で駿府清水港まで輸送することを
引き受けたのは、船長の義侠心によるものらしかった。
この輸送の悲惨さほど、旧幕府の末路を象徴するものはない。
小さな船に二千五百人ほどが詰めこまれ、かつては殿様とか、お姫様とか
言われたひとびとが、黒人の水夫に奴隷のように怒鳴りつけられ、
船倉の空気の悪さに発病するものも多かった。
🌅🌅🌅🌅
2 この司馬遼太郎の小説は、明治維新を終わったものと看做す西郷隆盛と
「いや違う、明治維新は始まった」と観る大久保の対立が大きな
構図を成していて、特に女性が前面に出ることはない。
上の小説の一部分は、家臣団の身の振り方がそれぞれの自由になり、
多くの家臣のひとびとが、徳川家の基盤である静岡に、
江戸から船で脱出する場面である。
3 まだ十三か十四の女性の千恵は、それまで経験したことの
ない苦しみを味わうのである。
この女性にとって、明治維新は決してあたらしいものではなかった。
口が裂けても新しいと言えない、只の呪うべきものでしかなかった。
自己の滅びと新しさが同じ、そんな新しさがどこが新しいのだ。
註)司馬遼太郎 「翔ぶが如く」(二) 文春文庫 2006年 211頁ー212頁
「新しい微笑いの詩」の投稿を一部分だけ、再放送しています。
4 時代が変わる。すると、それまで家の制度を守る、具体的にはこれまで
守られてきた制度的なものを踏襲することが最高の価値だった世界が
崩壊してしまう。もはや、その下で生きている一人一人を
守ってくれることは無くなってしまう。
そして、ひとはその際、二つの生き方を取るように迫られる。
そのまま、これまでの生き方を踏襲する。上の小説の中では、
六百人以上の家臣が静岡へ追いて行ったと言われます。
これに対して、別のヒトは、自分の才覚、決断と自己の
行為を信じて生き延びる(個人主義的な生き方の始まり?)。
上のブログを書いているわたし自身の場合、本家が太平洋戦争の
終戦と共に、農地改革の為、これまで所有してきた田圃が、
実際に田圃を耕していた一人一人に開放されるようになる。
結果的に、本家を頼りに生きて来た自分の家族は
貧しくなり、みんなが一人一人の頭の智慧を
絞って働くことを迫られたのでした。
🗻
ほらを吹く 笑い話
☺️ 大学の公開講座で、その先生は講座に来ていたみんなに、ほらを吹いたのよ。
そしてまた、自宅でもほらを吹くと、言ってたわ。凄いわね。
😒 (あまり良く聴いていない)うん? ほらを吹くのか?
しかも、家で奥さんにも、ほら吹くんだって?
たいした、ペテン師だナア!
😯 違う違う!公開講座の中で、自分の趣味の法螺貝を吹いてみせて、
自分の家でも法螺貝を吹くと言ってたわ。
😒 (顔を挙げて妻を見る)
でも、自分で人前でほらを吹いてみせるんだから、きっと、
そのヒトはホラ吹きじゃないな!
ホントにホラ吹きだったら、法螺貝を吹いたりしない。
☺️ でも、どうして法螺貝を吹くようになったのかしら?
法螺貝を吹き続ける為には、口のちからが居るんじゃない。
😚 大学の教室で多くの学生に教えたり、会議に発言することもなく出ていると、
ストレスが溜まってくるからな。
ストレスを拭き飛ばす習慣がそのまま、大切な自分の趣味になったんじゃない?
🙂 それ以上よ、Youtube の中での先生は、ほらを吹いていると
自分の廻りのひとを明るく出来るように見えたわ。
多分、高校生の頃から吹いているのよ。
😗 ふーん、何か、クリスチャンみたいだね。行っている
教会の、亡くなってもう三年経つ 山中さんを思い出す。
明るいように見えないクリスチャンもいるからな。
😎
そしてまた、自宅でもほらを吹くと、言ってたわ。凄いわね。
😒 (あまり良く聴いていない)うん? ほらを吹くのか?
しかも、家で奥さんにも、ほら吹くんだって?
たいした、ペテン師だナア!
😯 違う違う!公開講座の中で、自分の趣味の法螺貝を吹いてみせて、
自分の家でも法螺貝を吹くと言ってたわ。
😒 (顔を挙げて妻を見る)
でも、自分で人前でほらを吹いてみせるんだから、きっと、
そのヒトはホラ吹きじゃないな!
ホントにホラ吹きだったら、法螺貝を吹いたりしない。
☺️ でも、どうして法螺貝を吹くようになったのかしら?
法螺貝を吹き続ける為には、口のちからが居るんじゃない。
😚 大学の教室で多くの学生に教えたり、会議に発言することもなく出ていると、
ストレスが溜まってくるからな。
ストレスを拭き飛ばす習慣がそのまま、大切な自分の趣味になったんじゃない?
🙂 それ以上よ、Youtube の中での先生は、ほらを吹いていると
自分の廻りのひとを明るく出来るように見えたわ。
多分、高校生の頃から吹いているのよ。
😗 ふーん、何か、クリスチャンみたいだね。行っている
教会の、亡くなってもう三年経つ 山中さんを思い出す。
明るいように見えないクリスチャンもいるからな。
😎
2019-06-09
ナオミとルツ ブログ 再 放送 2013-07-24
前置き:故郷の奈良を捨てて、辿り着いた異郷の地。
そこで、ナオミは彼女の夫と二人の息子をなくしてしまいます。
しかも、二人の息子には、それぞれ若い妻が居ました。
旧約聖書 「ルツ記 」を元にした 新しい大人の童話(9) です。
1 ある年、都のある地方全体で飢饉が起こり、その飢饉が二年続くと、
一家の夫は決断し、妻のナオミと二人の子供を連れ、住み慣れた奈良の
地を捨て去り、和歌山の半島先にある漁村に住み着きました。
その異郷の地で家族は寝食を忘れ、朝早くから夜遅くまで働きました。
やがて、大きくなった二人の息子は遠くから働きに来ていた二人の
女性とそれぞれが結婚しました。
2 ところが、一年後に、その地方を二分する内乱が起こり、また打ち続く
戦乱の為に、ナオミの夫と二人の息子たちは相次いで他界してしまったのです。
ナオミは追い詰められてしまいます。
その年のお盆が終わったある日。
ナオミは長男の妻と次男の妻を座らせ、顔を挙げると静かに語りかけ始めました。
家の外から蝉の声がうるさく聞こえます。
「これまで、息子たちの為によく尽くしてくれました。しかし明日からは
あなた方の国に帰り、新しい道を探して下さい。ーーーーもう忘れて、…
ワッ、ハッハッ、ア……」
突然、急に嘲るように笑い出すと、
「何と大きなお墓なのでしょう! わたしは災いです!」
ナオミの眼が光り、潤んだ目付きになりました。
「でも、ここを抜け出せれば、二人共きっと良いものに出逢えます。」
「まだ若いのだから、わたしと居ようなんて思わないで!」
俯いて聴いていた長男の妻と次男の妻ルツの両眼から大粒の
涙が溢れ出し、二人はすすり泣き始めていました。
次の日の朝、長男の妻は山を越えた遠い国へ向け、旅立って行きました。
ナオミは、御守りに夫の唯一の形見を持たせて、見送りました。
ところが、次男の妻ルツは動こうとしません。
3 「 どうしたのですか、ルツ!貴方は? 」
「 御母様、わたしは帰りません ……。 わたしは貴方が好きです、貴方は
小さいことを言いません。…… 帰ることを勧めておられる私の国は、
小さな目先のことをあれこれ言って、世のことが判ったと
錯覚している人々の集まりです。」
「本当に泥舟!お目出度い災いの、 ハッハッハッハッハッハ……、
まだ貴方と一緒に死んだ方がマシです。」
「決して、貴方は災いそのものでは有りません、……確かに
これまで、災いと一緒でしたが。」
ナオミの眼をじっと見つめながら、ルツは両手で彼女の肩を抱き締めました。
ナオミは嗚咽しながらルツの胸に顔をうずめ、泣き続けました。
4 その夜、ナオミは奈良に帰ることを決断しました。ルツは、もちろん
喜んで追いて行きます。
次の日早朝、痩せたろばに乗ったナオミと歩いていくルツが、
なだらかな坂道を登っていく姿が遠くから見えました。
🗻
そこで、ナオミは彼女の夫と二人の息子をなくしてしまいます。
しかも、二人の息子には、それぞれ若い妻が居ました。
旧約聖書 「ルツ記 」を元にした 新しい大人の童話(9) です。
1 ある年、都のある地方全体で飢饉が起こり、その飢饉が二年続くと、
一家の夫は決断し、妻のナオミと二人の子供を連れ、住み慣れた奈良の
地を捨て去り、和歌山の半島先にある漁村に住み着きました。
その異郷の地で家族は寝食を忘れ、朝早くから夜遅くまで働きました。
やがて、大きくなった二人の息子は遠くから働きに来ていた二人の
女性とそれぞれが結婚しました。
2 ところが、一年後に、その地方を二分する内乱が起こり、また打ち続く
戦乱の為に、ナオミの夫と二人の息子たちは相次いで他界してしまったのです。
ナオミは追い詰められてしまいます。
その年のお盆が終わったある日。
ナオミは長男の妻と次男の妻を座らせ、顔を挙げると静かに語りかけ始めました。
家の外から蝉の声がうるさく聞こえます。
「これまで、息子たちの為によく尽くしてくれました。しかし明日からは
あなた方の国に帰り、新しい道を探して下さい。ーーーーもう忘れて、…
ワッ、ハッハッ、ア……」
突然、急に嘲るように笑い出すと、
「何と大きなお墓なのでしょう! わたしは災いです!」
ナオミの眼が光り、潤んだ目付きになりました。
「でも、ここを抜け出せれば、二人共きっと良いものに出逢えます。」
「まだ若いのだから、わたしと居ようなんて思わないで!」
俯いて聴いていた長男の妻と次男の妻ルツの両眼から大粒の
涙が溢れ出し、二人はすすり泣き始めていました。
次の日の朝、長男の妻は山を越えた遠い国へ向け、旅立って行きました。
ナオミは、御守りに夫の唯一の形見を持たせて、見送りました。
ところが、次男の妻ルツは動こうとしません。
3 「 どうしたのですか、ルツ!貴方は? 」
「 御母様、わたしは帰りません ……。 わたしは貴方が好きです、貴方は
小さいことを言いません。…… 帰ることを勧めておられる私の国は、
小さな目先のことをあれこれ言って、世のことが判ったと
錯覚している人々の集まりです。」
「本当に泥舟!お目出度い災いの、 ハッハッハッハッハッハ……、
まだ貴方と一緒に死んだ方がマシです。」
「決して、貴方は災いそのものでは有りません、……確かに
これまで、災いと一緒でしたが。」
ナオミの眼をじっと見つめながら、ルツは両手で彼女の肩を抱き締めました。
ナオミは嗚咽しながらルツの胸に顔をうずめ、泣き続けました。
4 その夜、ナオミは奈良に帰ることを決断しました。ルツは、もちろん
喜んで追いて行きます。
次の日早朝、痩せたろばに乗ったナオミと歩いていくルツが、
なだらかな坂道を登っていく姿が遠くから見えました。
🗻
2019-06-04
原因は結果より優れている? 笑い話 ブログ 再 放送
❍ブログ再放送〇〇 新しい微笑いの詩 2014-03-14
🙂上の子は貴方に似ている、下の子は私に似ている!
😒うーん、顔がね……。
😐でも、何で下の子はあんなに成績が良いのかしら?
秀とか、私、取ったことがないけど。
😒僕の時は、優までしかなかった。
😯私、可ばっかしだった。あの子、秀が十以上、あったわ!
😒要するに、似ていないんだ、僕たちには。
😯そうかもね、
でもね〜〜、本当にわたしの子かしら?
🚣🚣🚣 🚣
2019-06-01
かがり姫のお家再興 ブログ 再 放送 2015-09-15
前置き:次の短い小説は江戸時代、取り潰しにあった藩がその再興を目差す話です註1)。
藩イクオール家、という特別に限られた世界で生きるひとの人生を考えます。
🏯🏯🏯🏯
1 ーーーーそうして、飯田邸に到着した時、さらに眩しい光が
その一行を包んだ。
大門が開けられ、その前には篝火が焚かれている。高張り
提灯もびっしりと掲げられていた。
飯田貝之助は家臣に見守られながら、大門の前に立っていた。
堂々たる体格をしている。
貝之助は馬術に秀でた胃年だと、井川藩の家臣が囁いた。
姫はつかの間、歩みを止め、貝之助の顔をじっと見た註2)。
🏯🏯🏯🏯
2 上の物語は、主人公のかがり姫、備前国井川藩のかがり姫が
親藩の飯田藩の武家屋敷に匿られようとする前の情景です。
備前国の井川藩の領内で農民の一揆が続いて起こり、江戸幕府は
治世の悪さを理由に同藩を改易する。
だが、家臣たちのお家再興の努力が実り、その後に亡くなっていた
藩主の従弟が後継ぎの五歳の子供を補佐する執政の形が取られ、
幕府の了承を受けると、井川藩再興は首尾よく行くかにみえた。
ところが、五歳の新領主とその母親、16歳のかがり姫の一行が
国を発ち、江戸に到着する直前に、井川藩の一行は突然、賊の
襲撃に襲われてしまう。
そして、かがり姫を除く新領主、母親と井川藩のもの、
多くの家来達は殺されてしまうのである。ただ、姫と
その家来の一人は難を逃れるが、行方が解らなくなる。
そこで、井川藩のある筋から秘かに、奉行所に姫の探索と救出の
依頼がだされたのであった。姫は表に出ない奉行所の探索に
よって見つけ出され、親藩の飯田藩の武家屋敷へ送られる。
そこで待つ飯田貝之助は、井川藩の養子になると姫は聴いている。
巨漢ではあるが、耳が悪いらしい。
3 姫は井川家の存続と自分の将来に大きな影響を与えるはずの
貝之助を『じっと見る』のである。
それこそ、過去十六年の記憶を全部引き寄せる仕方で、貝之助が
結婚するに値する男性か、どうかを何秒かの内に見極めるのである。
⭕エピローグ
壮健な男と結婚出来れば、というかがり姫に対して、北町奉行所の主人公をして、
作者は「貝之助の耳になったらいいのでは?」と言わしめる。そして、これを受け
入れるかがり姫の応答を通して、ある明るさの中で物語は終わりを迎える。
註1) 「新しい微笑いの詩」のオリジナルな作品を
かなり変えています。元のブログタイトルは
「新しい現実をもたらすちから」でした。その
最後の章、4だけを掲載。
註2) 宇佐江真理 「我、言挙げす」 文藝春秋 2008年 184頁
2015年に逝去されました。
🗻
藩イクオール家、という特別に限られた世界で生きるひとの人生を考えます。
🏯🏯🏯🏯
1 ーーーーそうして、飯田邸に到着した時、さらに眩しい光が
その一行を包んだ。
大門が開けられ、その前には篝火が焚かれている。高張り
提灯もびっしりと掲げられていた。
飯田貝之助は家臣に見守られながら、大門の前に立っていた。
堂々たる体格をしている。
貝之助は馬術に秀でた胃年だと、井川藩の家臣が囁いた。
姫はつかの間、歩みを止め、貝之助の顔をじっと見た註2)。
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2 上の物語は、主人公のかがり姫、備前国井川藩のかがり姫が
親藩の飯田藩の武家屋敷に匿られようとする前の情景です。
備前国の井川藩の領内で農民の一揆が続いて起こり、江戸幕府は
治世の悪さを理由に同藩を改易する。
だが、家臣たちのお家再興の努力が実り、その後に亡くなっていた
藩主の従弟が後継ぎの五歳の子供を補佐する執政の形が取られ、
幕府の了承を受けると、井川藩再興は首尾よく行くかにみえた。
ところが、五歳の新領主とその母親、16歳のかがり姫の一行が
国を発ち、江戸に到着する直前に、井川藩の一行は突然、賊の
襲撃に襲われてしまう。
そして、かがり姫を除く新領主、母親と井川藩のもの、
多くの家来達は殺されてしまうのである。ただ、姫と
その家来の一人は難を逃れるが、行方が解らなくなる。
そこで、井川藩のある筋から秘かに、奉行所に姫の探索と救出の
依頼がだされたのであった。姫は表に出ない奉行所の探索に
よって見つけ出され、親藩の飯田藩の武家屋敷へ送られる。
そこで待つ飯田貝之助は、井川藩の養子になると姫は聴いている。
巨漢ではあるが、耳が悪いらしい。
3 姫は井川家の存続と自分の将来に大きな影響を与えるはずの
貝之助を『じっと見る』のである。
それこそ、過去十六年の記憶を全部引き寄せる仕方で、貝之助が
結婚するに値する男性か、どうかを何秒かの内に見極めるのである。
⭕エピローグ
壮健な男と結婚出来れば、というかがり姫に対して、北町奉行所の主人公をして、
作者は「貝之助の耳になったらいいのでは?」と言わしめる。そして、これを受け
入れるかがり姫の応答を通して、ある明るさの中で物語は終わりを迎える。
註1) 「新しい微笑いの詩」のオリジナルな作品を
かなり変えています。元のブログタイトルは
「新しい現実をもたらすちから」でした。その
最後の章、4だけを掲載。
註2) 宇佐江真理 「我、言挙げす」 文藝春秋 2008年 184頁
2015年に逝去されました。
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